 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
|
 |
 |
 |
 |
『木のいのち 木のこころ〈天〉』 西岡 常一 著
何年か前、法隆寺を訪れた際に、バスロータリーのそばにある西岡常一記念館に寄ってみました。そこに展示されていた西岡さんが使っていたノミの刃が十数年経った今でも光輝いていたのが、いつまでも印象に残っています。
この本は、その西岡さん、「最後の宮大工」、「法隆寺の鬼」と言われ法隆寺の解体修理、薬師寺金堂の再建等手がけた西岡さんの木について、人についての考えが書かれているものです。
本からの抜粋を少し載せます。
「大工にも自然観が必要なんです。自分より大きな自然というものに対してきちんとした考えを持たなあかんですよ。・・・やっぱりたった1本の木でも、それがどんなふうにして種がまかれ、時期が来て仲間と競争して大きくなった、そこはどんな山やったんやろ、風は強かったやろか、お日さんはどっちから当たったんやろ・・・その木の生きてきた環境、その木の持っている特性を生かしてやらな、たとい名木といえども無駄になってしまいますわ。」
(「木のいのち 木のこころ〈天〉」草思社 抜粋)
宮大工、棟梁としての経験をもとに、人を育てることについても書かれています。 |
|
|
 |
 |